せかっくの注文住宅、さぞかしオシャレな家になるんだろうなと期待していました。だけど、いろいろ考えてたらつまらない普通の間取りになってしまった。これが注文住宅?こんな普通の家に住みたかったんじゃないんだけど…って考えてるママ、お待たせしました。
結論から言いますと、その普通の間取りがオススメなんです!
注文住宅を建てる際、普通じゃないオシャレな家を想像しているかも知れませんが、結局突き詰めれば普通の家に辿り着くのかも知れません。ここでは、普通の間取りの凄さについて説明してみようかと思います。
今注文住宅を計画中の方で、普通の間取りはだけは絶対にイヤだと思っている人、ほんのちょっとだけわたしの大きなひとりごとにお付き合い下さい。
普通の間取りってどんな家?
そもそも普通の間取りってどんな家を想像してますか。
わたしが思う「普通の間取り」とは、建売っぽいというよりも、流行りを取り入れられていない昭和や平成にありそうな間取りが「普通」なのかと思います※吹き抜けやリビング階段、横並びダイニングなどのある家は「普通」ではないですよね。
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ときめかない間取りってヤツね
北道路北玄関の普通の間取り
ここで、例として普通の間取りを作ってみました。
北道路で北玄関の200平米の土地に、間口9100mmの4人家族を想定した35坪の4LDKの家。駐車場は夫婦それぞれが停めれるよう2台+来客用に1台の3台駐車。うむ、スペックは普通ですね。
間取り作成のポイントとしては、一階は8畳の塊を4つ角に配置し、真ん中に廊下をズドンと入れて長方形にする※古民家を彷彿させる田の字型の間取り。二階は強引に総二階にはせず必要分だけ乗せる。これぞ「ザ・普通」ではないでしょうか。
どこから見ても普通の間取りだね
普通の間取りの凄イイところ
この普通の間取り、考えれば考えるほど凄さが伝わってきます。
何の変哲もないつまらない、面白くない、普通過ぎる間取り。こんなオーソドックスな間取りが建売で存在していても、きっと最後まで売れ残ります。しかし想像してみると、その辺の注文住宅よりもよっぽど使いやすい事に気付いたのでした。
玄関・廊下・階段(一階)
玄関に入れば、体感では8畳と思わせるほどの大豪邸。
ファミリー玄関やシューズクローク、土間収納はないですが、コートや鞄は廊下に面した近くの収納に入れ、ベビーカーやゴルフバッグは車に詰めとけば問題なし。玄関から直接洗面所に行けるため、玄関手洗いというムダなものも必要ありません。
廊下もしっかりと広く取られ、すれ違うのも苦じゃなく、すべての場所に通じる通路の役割を果たしてます。廊下のない家のようにウロウロしているのが目障りに感じる事はないはずです。
リビング階段ではなく廊下にある階段ですが、スケルトンにすることでただの移動手段ではなく玄関を明るくするという任務があります。この解放感はリビング階段以上でしょう。
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ダイニングキッチン
壁付けキッチンは、対面キッチンよりも使いやすい。
対面キッチンの進化版として配膳がしやすい横並びダイニングが人気ですが、この振り返りダイニングはさらに上の0歩で配膳が可能。勝手口がある事で、分別の多いゴミをゴミ出しの日まで外で保管しておくことが出来ます。
北東に位置したダイニングキッチンは、東に窓があることで朝食は朝日が差し込む明るいダイニング。多忙な家族で夕食はバラバラが当たり前でも、このダイニングなら朝食ぐらいは家族一緒に食べたくなるかも。
洗面所までは遠く、炊事と洗濯を同時にするにはやや遠いと感じますが、ボタン一つで洗濯が終わる時代にその動線を短くする事は無用の長物でしょう。
回遊動線などというシャレたものはありませんが、玄関から冷蔵庫も近く、家事動線のひとつである「買物動線」が短いので、住み続けるほどその恩恵は大きく感じるはずです。
リビング
ドアを開ければLDKにもなる独立したリビングが使いやすい。
広いLDKで吹き抜けのあるリビングも魅力的ですが、8畳もあれば家族4人なら十分の広さ。狭いリビングならば冷暖房は余裕で効くのが目に浮かびます。時と場合によって扉を開け放てば、皆さん大好きなLDK一体型にもなれるんです。
和室
独立した和室は、リビング隣接の和室よりも使いやすい。
リビング隣接で小上がりの和室に憧れはありますが、客間としては独立した和室に分があります。玄関から家族が集うリビングを通らずに行ける和室は来客動線としてはバッチリ。
和室前の庭は洗濯物干しが出来るようにし、和室には室内物干しを設ければランドリールーム兼ファミリークローゼットの完成。普段誰も入らないから、干しっぱなしもアリ。服なんて畳まずハンガーから取らせればいいんです。
南西に設けた和室は、西日の暑さを避けるように西側の壁は床の間と収納としており窓がありません。収納下に地窓を設けたら、明るさだけを確保しつつ西日は入れない事も可能です。
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トイレ・洗面脱衣所・風呂
北側に集められた水回り、普通だけども問題ありません。
洗面脱衣を別にするのは捨てがたいものの、逆に生活感のある洗面所を見られなくて済むというメリットも。トイレ、洗面、風呂ともに確実に窓を取り、日中は明るい水回りで気分も上々。
トイレの場所もリビング、和室、ダイニングキッチンから離れており、各部屋から扉二枚挟んでいることで防音も臭いも気にしない。思いっきりブリブリと用を足せる事間違いなし。
廊下・階段(二階)
二階の廊下は意外にも必要最小限です。
南側に面した階段は窓があり明るく開放的で、廊下にはフリースペースなどという謎のスペースは必要ありません。二階のトイレがないのがちょっと心配ですが、逆に肛門括約筋と膀胱の強い子に育つとも言えます。
主寝室・子供部屋
寝室と子供部屋は、無理に狭くする必要はないと考えます。
主寝室は子供部屋と廊下で分かれており、夫婦の営みも子供に聞かれない。8畳の広さがあるのでセカンドリビングや書斎にもなる。一階では日当たりが悪い場合の物干し場としてや仕事の合間の休憩にベランダ(バルコニー)も重宝する。
一階と二階の関係性も秀逸。和室の上に主寝室、主寝室の下に和室。どちらも子供が騒ぐことないので静かな睡眠を得られそう※和室の上がムリならリビングの上がオススメです。
子供部屋は6畳あり、社会人になっても問題ない広さ。将来間仕切りではなく初めから分ける事で、結局めんどくさくて仕切らないという未来もない。お互いの部屋の間は収納で挟み、防音効果もばっちり。
ウォークインクローゼットはないものの、各個人1畳ずつの収納を備えしっかりと扉を付けておけば、片付けがヘタでも収納にブチ込んで何とかなるでしょう。
これはもう普通ではないでしょ
普通の間取りは暮らしやすい
ここまで読んで分かるように、普通の間取りは間違いなく暮らしやすいです。
普通と言いつつもかなり計算された間取り。このほぼ完璧な間取りがあるのに、流行りの間取りってホントに必要なのかと考えさせられます。ついでに、この間取りで特にオススメなポイントを3つだけお伝えしておきます。
片付け下手のズボラでも安心
片付けが苦手なズボラにもオススメな間取り。
来客でも安心してください。子供の友達は子供部屋、ママ友はリビング、ガチ来客は和室へ。この間取りなら通路と各部屋をピンポイントで片付けるだけ。ハードルの高い洗面所やダイニングキッチンは放置でイイんです。
和室をランドリールーム兼ファミクロに使えば、リビングの外にも中にも洗濯物が干される事はなく、片付けなくても生活感がまったくありません=洗濯物は畳まなくてもイイんです。これぞ究極の時短。
子供にも人権とプライバシー
子供が巣立つまで快適に過ごせるオススメの間取り。
強制的に顔を合わすようにリビング階段、子供部屋が狭過ぎて不快、下着は脱衣所、服はファミクロで管理されている、子供にプライバシーがほぼない、イヤなら出て行けばいいと言われる。そんな家が世の中にまかり通っています。
子供たちが社会人になっても適度にプライバシーを保てる家、巣立たなくてもイイ家がこの普通の間取り。この家なら結婚するまでムダに賃貸にお金を払わなくて良さそう※30歳まで実家に住んだら約1000万円のお得
将来も考えられた一階完結型
老後も二階へ上がる理由がないオススメの間取り。
一階に洗濯物干し場があると、洗濯のために階段を上り下りする必要はありません。お金はないけど時間が有り余っている年金生活になれば、1円でも節約しなきゃならない。ランドリールームでお金のかかる乾燥機を使うより、時間かけて無料で干すのが正解。
独立した和室は、客間に使われるだけあって寝室としても最適です。日当たりがよく、静かに庭を眺めながら過ごせます。日本人はやっぱり畳が落ち着くと感じる日が来るでしょう。毎日が贅沢な旅行気分を味わえます。
●子供にも人権とプライバシー
●将来も考えられた一階完結型
普通の間取りって最強じゃん
暮らしやすい間取りを頼もう
暮らしやすい間取りというものは、案外見たことあるようなつまらない普通の間取りなのかも知れません。そんなバカな話ある訳ないだろうと思ったそこのあなた、「暮らしやすい家にしたいんですけど」とプロに間取りを依頼してみてください。
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注文住宅は普通の間取りから
実はこの普通の間取り、工務店のファーストプランを北道路用にアレンジしたものです。
うちの土地は北道路であるにも関わらず、工務店からのファーストプランでは南道路用の下記の間取りを見せられました。実はこの間取りがスタート地点で、ここからあれこれ変えて自分好みに変えていくとの事だそうです。
一階
二階
これから注文住宅を考えていく人のために、こんな事を思いながら間取りを考えるとイイんじゃないかって事を3つだけお伝えしておきます。参考程度に聞いてください。
普通の間取りにケチを付ける
まず考えることは、この普通の間取りにケチを付ける事です。
例えば、独立した和室じゃなくリビングと隣接させたい!LDKは南に並べたい!二階は全部屋南向きがイイ!など。それでドンドン間取りが変わっていくのが注文住宅となります。誰かの100点でもあなたの100点じゃありませんからね。
どの時期を重視するか決める
子を持つ家ならば、4つの時期のどこを重視するかがキモとなります。
常に見守らなければならない子育て期、遠くから見守り自立を促す思春期、立派なひとりの大人として接する成人期、そして子供が家を離れた後の独立期。最近の家のように、必ずしも子育て期を重視する必要はないのかなと今は思います。
プライベートかパブリックか
家族は一心同体か、それとも他人なのかと問われればどっち。
家族間はすべてを把握したいと思うのであれば、リビング階段やスタディスペースなどのコミュニケーション重視。家族でも個々を大事にしたいなら、個室は広く廊下階段のプライバシー重視の間取り。どっちが正しい家かは謎ですが、決めるのは自分自身です。
●どの時期を重視するか決める
●プライベートかパブリックか
注文住宅を建てる際、普通の間取りの良さについてのお話でした。注文住宅=普通じゃダメだと勘違いしてしまいがちですが、考えた末の普通ならそれでいいのではないでしょうか。暮らしやすい間取りについて今一度検討してみてください。
今回の記事を読んで考えた結果、注文住宅なのに普通の間取りになってしまいました!って言われる日を心待ちにしております。
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