みなさんの憧れの間取りと言えばパントリーではないでしょうか?現在間取り考え中の奥様方は、キッチンにパントリーありきで考えてる人も多いかと思います。パントリーがない家なんてあり得ないでしょ…って考えてるママ、お待たせしました。
結論から言いますと、パントリーは必要ありません(無理です)!
注文住宅を建てる際、パントリーは気になるのは分かります。ここでは、パントリーのメリットや入れるもの、場所、広さ、ドアのあるなしなどを考えた上で、最終的にわたしがパントリーをやめた理由でもご紹介しようかと思います。
今注文住宅を計画中の方で、パントリーについて悩んでる人、ほんのちょっとだけわたしの大きなひとりごとにお付き合い下さい。
主婦の憧れパントリーとは
パントリーとは、別名キッチンパントリーとも呼ばれ、英語で「pantry」意味は「食品庫」。今や注文住宅では主婦(主夫)の憧れとなっており、おすすめの間取りのひとつです。無くて後悔している人が多数いるとかいないとか。
いまいちピンと来ていない人にわかりやすく言いますと、パントリーとはキッチンの納戸。要はただの物置き。それが何故か人気なのです。
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ただの物置きがなんで人気なんだろ
パントリーのメリット3選
人気というからにはそれなりにメリットがあるはず。そう考えたわたしは、パントリーのメリットについて調べてみました。調べたところ3つぐらいはありましたので紹介しておきます。
どれもこれも喉から手が出るほどのメリットとは言い難いですが、人によっては価値のあるメリットになっているのではないでしょうか。パントリーを考えている人の参考になればと思います。
収納量が多すぎてハンパない
パントリーがあれば、かなりの収納量が期待できます。
キッチンは家の中でも物が多くなることで有名な場所で、ちょっとスキを見せると物が溢れてしまう。しかし、パントリーがあれば今までの何倍もの収納が可能になります。非常時でも家族全員腹いっぱい食べれるほどの容量があるかも知れません。
在庫管理が一箇所で見やすい
パントリーがあれば、在庫管理が楽になります。
普通のキッチンならば壁面収納や床下収納など扉や引き出しの中に収納され、整理整頓されていないと探すのに一苦労。しかし、パントリーがあれば一目瞭然。あちこちに散乱していないので同じものを買ってしまう事も少なく、無駄遣いが減るかも知れません。
キッチンの生活感を無くせる
パントリーがあれば、キッチンの生活感がなくせます。
キッチン収納の最終兵器は吊戸棚。あの圧迫感はまるで津波のごとくLDKを襲います。しかしパントリーがあれば、吊戸棚は無くすことが出来ます。吊戸棚を無くすだけで、まるでモデルルームのようなおしゃれな部屋で過ごせるかも知れません。
●在庫管理が一箇所で見やすい
●キッチンの生活感を無くせる
これからの戸建てにはパントリーは必要かも
パントリーに入れるもの
そこでまず考えたいことが、パントリーの使い方について。パントリーに何を入れるのか、どのように有効活用したらいいのか。これを知らずに作ると必ず後悔しそうですからね。
パントリーに入れたいものは大きく分けると4つに分類されます。これから家を建てる人は、これらがどのぐらいのスペースで納まるのかを考えるとイイかも知れません。
常温保存の食品や調味料
まず常温保存の食品ストック、カップ麺やレトルト食品、調味料です。
カップラーメンやカレー以外では、米、お菓子、ツナ缶などの缶詰、乾物、常温保存の野菜、乾麺(そうめん、そば、パスタなど)、自家製の漬物、炭酸水などのドリンクやビールを収納。災害用非常用の備蓄。調味料はサラダ油や醤油、砂糖、塩など、キリがありません。
キッチン関係のストック
食品以外ではキッチン関係のストック、例えばラップなどです。
サランラップに始まり、キッチンペーパーやアルミホイル、クッキングシート、まな板シート、ジップロック、ゴミ袋にビニール手袋。さらには紙コップに紙皿、使い捨ての割り箸やスプーン、フォークなども。いざ書いてみると、やはりキッチンは物が多い。
出番が少な目の調理家電
使う頻度の少ない調理家電もパントリー行き対象です。
夏にしか使わないかき氷機、パーティーにしか使わないたこ焼き機、ホットプレート、ブレンダー、ミキサー、ゆで卵機、オール電化あるあるの非常用のカセットコンロなど。他、家電ではないですが土鍋、寿司桶、重箱、料理本とかも。
置き場に困る分別ゴミ箱
意外と行き場を失っているのが、細かく分別されたゴミ箱です。
今の時代、分別ゴミの種類が多くなりました。プラスチックごみ、ペットボトル、あきかんあきびん、ダンボール。ゴミ置き場だけでも半畳は要るんじゃないかという説。これらゴミ箱類もまとめてパントリーにあると便利です。
●キッチン関係のストック
●出番が少な目の調理家電
●置き場に困る分別ゴミ箱
これ全部入れたらキッチンスッキリだな
パントリーの場所はどこか
パントリーはキッチン横の位置にもってくるの当たり前ですが、いろんな間取りを参考にするとジョジョにパントリーの位置の基本が見えてきました。
その中でも、わたしがパントリーを考える上で注目したポイントが3つあります。パントリーを作るならこんな場所かなって感じたことをここに記します。
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洗面所の隣にする意味はない
パントリーの場所で気になるのが湿度や温度、とすると洗面所の隣にパントリーはダメ。
パントリーから洗面所に行ける動線はパッと見便利そうに見えますが、食品の大敵である湿度と温度が同時に襲い掛かる場所。あえてそんな場所に配置する意味はなさそう。カビの生えたパントリーなんて最悪ですからね。
西側に位置するのはやめとこ
目指すパントリーは冷暗所、西日のキツイ西側はやめる。
常温保存の食品を置くのがメインとなるパントリー、それならば日が当たり熱がこもる場所は絶対避けるべき。西側は当然のことながら、南や東も適さない。ま、北側のパントリーが方角としては無難そうです。腐った食品を保存してたって意味ありませんからね。
玄関とキッチンの間の土間に
玄関とキッチンの間にあると、買物動線も快適に。
買物の動線を考えると、廊下を通らずに玄関からパントリーそしてキッチンという間取りが良さそう。さらに土間にパントリーを作れば冷暗所にもなり、土の付いた野菜やゴミ箱を置いても気にならない。パントリーの位置は迷ったら玄関土間がベスト。
●西側に位置するのはやめとこ
●玄関とキッチンの間の土間に
北側の土間にあるのがベストっぽい
パントリーの広さは何畳か
パントリーを作るなら大きさは何畳がいいのか考えてみました。いろんな間取りを見ると、小さめの半畳、そして一畳、二畳ぐらいが主流みたいです。
何を置くか決まっている人以外は固定棚ではなく可動棚にして、棚の奥行きは45cm、人が通る通路幅は60cmがパントリーの基本。それらを考慮したら、もう答えはひとつです。
1畳でウォークスルーに
パントリーは、1畳でウォークスルーの通り抜けれるタイプがベスト。
半畳分の幅(約75cm)の棚を両サイドに設け、真ん中に通路幅60cmを考慮するとちょうど一畳分。吊戸棚の2倍ぐらいの収納量となります。普通の一般家庭であればこれで十分。さらにウォークスルーでキッチンからパントリー、そして勝手口や玄関に抜けれたら最高ですね。
2畳のウォークインでも
パントリーを2畳にして、ウォークインさせるのもアリ。
食欲旺盛な人が大勢いる家族であれば、二畳でコの字型に棚を設けるのも視野に入る。ただL字やコの字はデッドスペースが多く個人的にはおすすめしません。ちょっとでも収納を確保する場合に限り認めるレベル。苦肉の策というヤツです。
3畳の兼ワークスペース
パントリーが3畳を超えると、もう兼ワークスペースでしょ。
三畳ともなると置くものがありません。そこで料理の合間にパソコンや作業が出来るミセスコーナーとかママの書斎とも呼ばれる「家事室」として使うのもアリ。ただそれってもうパントリーじゃないですよね?用途が変わってきています。
●2畳のウォークインでも
●3畳の兼ワークスペース
パントリーは1畳。それ以上はムダだろ
パントリーのドアは必要か
残る問題はパントリーの入口にドア、要は扉は必要かどうか。いろいろ調べましたが、これは正直どっちでもいいのかなと思います。ホントに好みって感じ。
ドアありでもドアなしでもそれぞれメリットがありそうです。個人的にはドアなしの方がややステキだなとは思っています。ちょっとその違いでも確認しましょうか。
ドアなしは使い勝手が最高
パントリーにドアがない場合、キッチンの延長で使い勝手はイイ。
よくある入口がアーチ型のパントリー、あれステキですよね。扉がないと料理中に開け閉めしなくて済みますから使い勝手もイイ。LDKと空調が同じになりますので夏でも熱がこもらない。ただ、冬の暖房で腐らないように注意ですけどね。
ドアありは空調管理が確実
パントリーにドアがある場合、納戸的な扱いで冷暗所としてベスト。
パントリーにドアがあれば夏は開放してエアコンを、冬は閉めて土間や廊下の温度で冷えさせる事が出来る=年間通して冷暗所になれそう。ドアを付ける時は、開き戸では使い勝手が悪いので引き戸をオススメします。さらに目隠しにもなりますしね。
目隠しだけならカーテンで
パントリーの目隠しはドアじゃなくてもイイ。
ドアなしはキレイに見せる収納をしなければ、ぐちゃぐちゃが丸見えのリスクがあります。しかし目隠しだけなら扉じゃなくてもいい。カーテンやロールカーテン(ロールスクリーン)、もしくはのれんでも大丈夫。扉より安いですしね。
●ドアありは空調管理が確実
●目隠しだけならカーテンで
無い方が好きだけど、ある方が正解か
パントリーはいらなかった
パントリーのメリットを把握し、入れるものや場所や広さ、ドアのあるなしまで考えた結果、やっぱりパントリーはいらないって思っちゃいました。
パントリーが必要ないと思った理由は4つ。もしまだパントリーを迷ってる人がいるならば、当てはまるものはないか考えてみてください。多分、いらないと思います。
一階に一畳の余裕もない
たった一畳のパントリー、しかし一階にはそのたった一畳の余裕すらありません。
日当たりや駐車場などいろいろ考えた結果、一階は17.5坪(35畳)しか無い。パントリーに一畳を費やすぐらいなら、もっと他にやりたい間取りがありました。スペースには限りがある、他を押しのけてまでパントリーを作るほど魅力は無かったということです。
吊戸棚で全部収納できる
収納が大幅にUPするパントリー。しかし吊戸棚、背面収納、床下収納で十分足りるでしょ。
賃貸暮らしの時にキッチンに収納しているすべてを調査しました。当時背面収納がなかったのでパンパンでしたが、計算上、パントリーが無くても収納はスカスカになるはず。無駄な家電、無駄な食器、無駄な食材がなければ普通の収納で十分です。
在庫管理が絶対出来ない
収納が多くなればなるほど整理整頓能力が必要、しかしそれがない。
パントリーチャレンジという言葉もあるように、パントリーはごちゃごちゃのぐちゃぐちゃで断捨離対象の筆頭です。収納が増える事で不要なモノを買い込み、賞味期限を余裕で切らす未来が想像できます。これを管理できる人じゃないと、パントリーはただの無駄遣いのゴミ箱です。
生活感を隠す必要はない
生活感を消してくれるパントリー、しかし生活感はあっても構わない。
生活感が出るのを嫌って冷蔵庫や炊飯器をパントリーに隠し、動線をわざわざ長くするのはいかがなものか。そんなものがパントリーのメリットなのであれば要りません。お金持ちの道楽です(ホントは生活感隠したいんですけど)
●吊戸棚で全部収納できる
●在庫管理が絶対出来ない
●生活感を隠す必要はない
パントリーってあればいいけど無くても困らん
パントリーの間取りを依頼
わたしはパントリーのあるイイ間取りが作れず断念しましたが、それは提案力の無さ。もしかしたら同じ建坪でもパントリーが作れたかも知れません。スペースのせいでパントリーを諦めかけているのであれば、一度プロに間取りを依頼するのがベストです。
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パントリーが必要な人
わたしはパントリーは必要ないと判断し作らなかったのですが、それは正解ではありません。家族構成や性格、買い物頻度などによって違うかと思います。
何を犠牲にしてもパントリーだけは作らなければならない家庭も存在するかと思いますので、ここでちょっと例にあげておきます。当てはまる人は、LDK削ってでもパントリーですよ。
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買い物にあまり行かない人
買い物に出来るだけ行きたくない人は、パントリーは必須です。
めちゃくちゃ食べる家族がいて、それでも買い物というムダな行為をなるべくしたくない人は、食料をたくさん置けるパントリーが必須。置き場がなかったら部屋がごちゃごちゃしてしまいます。最低1週間分は置けるパントリーを確保すべきかと。
まだ見ぬ災害に備えてる人
災害時に家族が無事に生き残るよう備えたい人は、パントリーは必須です。
非常食は3日分、水は1日3リットル必要と言われています。これ一人分ですので、4人家族ならばかなりの量。それを置くのにパントリーは持って来い。コストコで買い溜め、実家からの野菜なども保管しておけば災害なんて屁みたいなものです。
生活感が絶対に許せない人
冷蔵庫すら見せたくない生活感嫌いの人は、パントリー必須です。
ミニマリストが流行ったからか、生活感は悪みたいな風潮。それならば冷蔵庫も炊飯器も電子レンジもパントリーに隠しましょう。そうすれば確実に生活感はなくなるはずです。めちゃくちゃカッコイイキッチンになるでしょう。
●まだ見ぬ災害に備えてる人
●生活感が絶対に許せない人
注文住宅を建てる際、パントリーについてのお話でした。最近の流行りの間取りのひとつですが、個人的にはそこまでいらないかなと思います。一階の間取りに余裕があるのならば考えてみてもいいのかなと。これを機に再度パントリーについて考えてみてはいかがでしょうか。
今回の記事を読んで考えた結果、パントリーはやっぱりやめました!って言われる日を心待ちにしております。
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