主寝室ってどうせ寝るだけだし、子供部屋もいつかは巣立つから「個室は狭くていい」って考えが浸透してますよね。ただ、さすがに狭すぎじゃないかとは思いませんか?
わたしも狭くていいとは思いつつ、狭すぎるのはイヤだと考えていました。そして、違う視点で計算してみると、世間とは違う最適な個室の広さに気付いてしまったのです!
●空気を加味した最低限の広さとは
●換気不足の部屋のお悩み解決方法
この記事を最後まで読んだらきっと、寝室や子供部屋を快適に過ごすための必要最低限の広さが分かるのかも知れません。
今注文住宅を計画中の方で、個室の広さはどれくらいがいいのかで悩んでいる人、ほんのちょっとだけわたしの大きなひとりごとにお付き合い下さい。
主寝室と子供部屋がマジ狭い
最近の個室の広さ、めちゃくちゃ狭いと思いませんか。
昔は主寝室8畳、子供部屋6畳が平均的でしたが、今では主寝室は6畳、子供部屋は4.5畳が主流。もっとギリギリを攻めている人は主寝室4.5畳、子供部屋3畳という人もいるようです。
ギネスに挑戦してるんですかね
ベッドや机が置けるかで判断
その広さでイイ根拠は、家具が置けるかどうかみたいです。
例えば、寝室は寝るだけだと割り切ると、テレビを捨てシングルベッド2つ置いて通路幅60を確保しても6畳で事足りる。もしダブルベッドで通路幅45cmでいいなら4.5畳でも可能という訳だ。
子供部屋も同じように、服はファミクロに収納しベッドと学習机だけでイイと考えると、約3畳でも納まる。こんな計算方法で「何畳でもイイですよ」と言っているのです。
家具が置けたらそれでいいのか?
寝るだけでも空気の質は重要
しかし、わたしはこの計算方法にやや疑問があります。
狭い場所に閉じ込められると息苦しさを感じることがありますよね。おそらくそれは二酸化炭素濃度が高くなりすぎるのではないかと考えているのです。
二酸化炭素濃度が高くなると、血圧や脈拍の上昇、頭痛、吐き気、呼吸困難などの体調変化が現れ、人体に悪影響を及ぼすと言われています。
寝室は寝るだけだという人もいますが、見方を変えると人生の三分の一を過ごす場所。逆に寝室こそ重要視し、快適に過ごせる広さにすべきじゃないでしょうか。
人生の三分の一ってデカいよ
室内の二酸化炭素濃度の基準
喜ばしいことに、二酸化炭素濃度の基準というのがあります。
厚生労働省がひとつの基準として、1,000ppm以下と記しています。これは建築物環境衛生管理基準濃度であり、室内はなるべく1,000ppm以下で管理してねということになります。
さらに文部科学省が学校環境衛生基準として、1,500ppm以下を推奨しています。これ以上になったら換気してくださいねということです。
具体的な数字は分かりやすいね
各個室の最低限の広さを計算
さてと、ここでやっと計算に移りましょう。
畳一辺の長さを0.9m、室内高さを2.4mと仮定し、JISが定める成年男子の安生息時の二酸化炭素呼出量を0.011㎥/h(女子は90%、児童は50%)、建築基準法の換気回数0.5回/h、大気中の二酸化炭素濃度は410ppmとして計算してみましょう。
横軸は睡眠時間(最大10時間)、縦軸は二酸化炭素濃度ppm、部屋の広さを3畳~10畳までそれぞれを計算してグラフにしてみました。世間の考えを覆す結果になったかと思います。
●夫婦2人の寝室なら8畳必要
●家族4人なら10畳を目安に
一人の寝室なら4.5畳以上
まず、一人の寝室や子供部屋なら最低4.5畳は必要です。
3畳の子供部屋には家具は入るかも知れませんが、二酸化炭素濃度の観点からすると、24時間換気を使用していてもたった3時間で1,500ppmを超えてしまい危険ということです。
夫婦2人の寝室なら8畳必要
次に、夫婦二人で寝るのなら8畳は必要ってことです。
最近流行りの6畳の主寝室。寝るだけなら狭くてイイといいつつ、その寝ることすら快適にできない広さだという結果に至りました。寝室が狭いと息が詰まるもんね。
家族4人なら10畳を目安に
さらに、家族全員で寝るなら10畳は必要でした。
児童=小学生が50%でしたので、乳幼児は25%で計算してみました。とすると、乳幼児が2人いる家族4人で寝るには10畳は必要だというとになります。
さすがに10畳の部屋って汎用性がないので、寝室8畳+書斎2畳、寝室8畳+扉なしのウォークインクローゼット2畳=実質10畳の部屋でもイイのかなと考えます。
グラフってホント分かりやすいね
主寝室+書斎=11畳の現実
うちの家は今、主寝室8畳+書斎3畳=11畳の部屋で家族4人で寝ています。計算上完璧だと思われたのですが…結果はそう簡単ではありませんでした。
24時間換気がまずいのか、呼出量が多いのか、それとも二酸化炭素濃度計がおかしいのか…、家族4人で10畳以上で寝てるのに軽く3,000ppmを超えてます。そりゃぐっすり眠れない訳だ。
こんな危険な状態になると知っていたら「寝室や子供部屋は狭くてもいい」なんて口が裂けても言えませんよね。やっぱり寝室は広い方がイイんですって。
現実は小説より奇なりですね
快適に眠れる主寝室がある家
結果、世間がヨシとしている寝室6畳や子供部屋3畳は狭すぎると悟りました。最低でも寝室は8畳、子供部屋は4.5畳にしないと快適には眠れないのではないでしょうか。
もしこの記事を読んで、人生の三分の一を快適に過ごしたいという人がいるのであれば、プロに間取りを依頼してみましょう。
【PR】タウンライフ
注文住宅会社があなたの要望や希望に基づいて、家づくりに必要な「間取りプラン」を無料でご提案するサービスがあり、ネットで簡単に複数の住宅会社にオリジナルの「家づくり計画書」を依頼出来るんです。
●複数社のプランを比較・検討できる!
●利用は全て無料!
ちょっとでも気になる人は下記リンクから↓↓↓
換気不足を解消する苦肉の策
最後に、寝室や子供部屋に失敗した人へアドバイスをしておきます。
うちは二酸化炭素濃度が3,000ppmを超えてしまう寝室でしたが、ついに改善策を見つけました。方法によっては1,000ppm以下に抑える事も出来ましたので参考にしてみてください。
●ドアを開けっ放しにして寝る
●二酸化炭素濃度は気にしない
窓を開けて空気を入れ替える
まず、寝室の窓は開けるということ。
正直24時間換気なんて超どんくさい。2時間に1回すべての空気が入れ替わる?それでは遅すぎなんです。窓を開ければ瞬殺、室内の空気なんて一瞬に入れ替わるのでおすすめです。
ドアを開けっ放しにして寝る
次に、寝室のドアを開けっ放しにすること。
どうしても窓を開けて寝れない(例えば平屋)という家は、寝室のドアを開けっ放しにすると効果的。それだけでも部屋の体積が増え、1,000ppm以下で管理ができます。
二酸化炭素濃度は気にしない
さらに、究極の方法は二酸化炭素濃度なんて気にしないということ。
眠れない、疲れが取れない、息苦しいなどなど。新築に住んでから眠りが浅いと薄々気付いているかもしれませんが、それはすべて気のせいだと思うこと。信じる者は救われる精神です。
失敗しても解決策はあるよ
まとめ
注文住宅を建てる際、寝室や子供部屋の広さについてのお話でした。
個室は狭くていいなんて言われていますが、そのサイズの根拠が家具が置けるかどうかではやや不安です。最低限快適な空気を維持できる広さにしてみてはいかがでしょうか。
今回の記事を読んで考えた結果、寝室は8畳、子供部屋は4.5畳にしました!って言われる日を心待ちにしております。
狭すぎるのも問題ですね
コメント